令和5年4月より練馬区において帯状疱疹ワクチンの接種費用一部助成制度が始まりました。帯状疱疹はワクチンで予防できる病気です。このページは皆さまに帯状疱疹ワクチン接種について説明します。
- 助成制度について(練馬区の制度50歳から64歳まで、国の制度65歳から)
- 区の助成制度(任意接種)は50歳以上64歳以下でまだ接種を受けていない方が対象です。練馬区へ申請すれば接種券を受け取る ことが出来ます。本年度新たに50歳になる方には練馬区から接種券が送られてきます。
国の制度(定期接種)では今年度(令和8年3月31日まで)は65歳から5歳刻みの年齢(65歳、70歳、75歳・・・)に接種券が送られてきます。3月31日までに2回接種するには1月中に1回目を接種しておく必要があります。65歳以上の方は接種券が送られた年度を逃すと補助を得ることができませんのでご注意ください。なお助成が受けられるのは一生で1度だけです - 帯状疱疹ってどんな病気
- 突然体の片側のある範囲にピリピリした痛みがあらわれ、その部分に赤い発疹や 水 疱ができてつぶれます。上半身や顔面に出現することが多く、痛みの強さにたまらず多くの患者さんが医療機関を受診します。顔面に出現すると耳鼻科を受診されることが多いです。耳の周りに発病すると発疹だけでなく顔面神経麻痺を引き起こし、麻痺が残ることも珍しくありません。また20%の患者さんに痛みの後遺症が残り、数か月間神経痛に悩まされることになります。
- 原因は?
- 水痘(みずぼうそう)ウィルスの再活性化が原因です。90%以上の成人の体内にはこのウィルスが潜伏していて、加齢やストレスによる免疫力低下をきっかけに再活性化が起こり、発症します。なんと80歳までに3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています。
- ワクチンの効果は?
- ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンとがあります。
ワクチンの種類 生ワクチン 不活化ワクチン 有効性 50-60% 約95% 効果持続期間 約7年 約9年 - 注 不活化ワクチンは9年後も90%近い有効性があり、9年経過後ゆっくり有効率が下がってくると考えられています。生ワクチンの効果は10年程度でほとんどなくなります。不活化ワクチンは高価ですが費用が許せばこちらがお勧めです。なお生ワクチンは免疫が低下している患者さんには接種できません。
- 費用は?
- 生ワクチン(1回接種)8000円(予約があったら注文します) 不活化ワクチン 1回22000円 (2回接種)(在庫があれば予約なしでも接種できます) 助成制度によりどちらも半額相当が自己負担額となります。 帯状疱疹は治療法はあるものの、3人に1人が発症する発症率の高い疾患で、なおかつ後遺症が残りやすいという「やっかいな」病気です。ワクチンで予防できる病気ですので、助成制度があるうちにワクチン接種を是非検討してみてください