花粉症・鼻炎の手術

トリクロール酢酸治療とは

 当院で採用している花粉症・アレルギー性鼻炎の手術は日帰りトリクロール酢酸塗布手術です。この治療では化学薬品で鼻粘膜の一部を変性させます。このとき鼻水を分泌する腺組織とアレルギー反応のスイッチとなる神経組織が変性し、花粉症・鼻炎の症状を軽減します。レーザーで鼻粘膜を焼くのと類似の効果をもたらすと言えます。

 

対象

花粉症・鼻炎の症状を軽減させたい方・内服や点鼻の使用量を減らしたい方
ただし左右の鼻腔を分ける鼻中隔軟骨の曲がりが強い方は曲がりを矯正しないと効果が不十分になります。副鼻腔炎(いわゆる蓄膿)の方も十分な効果が期待できません。こういった手術適応を判断するため内視鏡で鼻腔内を観察する場合があります。

治療の手順

麻酔薬を浸した細いガーゼを20-30分鼻腔内に留置して麻酔します。トリクロール酢酸を浸した細い綿棒で鼻粘膜の特定の部位に塗れば手術完了です。実際の手技は4-5分です。希望があれば当日中に行います。

術後の処置について

当日は麻酔が切れて痛むことがあるので必要に応じて痛み止めを内服します。また創部の感染予防のため3-4日抗生剤を内服します。変性した鼻粘膜に傷を覆う物質(かさぶたにあたるもの)が分泌され鼻づまりが起こるので翌週に1回鼻の治療に受診していただきます。これをしないと鼻粘膜同士の癒着が起こることがあります。

費用について

3割負担で6000円弱程度です。このほかに初診料(または再診料)やお薬代がかかります。

リスクについて
変性した鼻粘膜はやがて新陳代謝で元の粘膜に戻っていきます。元に戻るまでの期間は数か月から2-3年と個人差が大きいのですが若いほど早く戻ると考えられます。(10代なら数か月しか持たないでしょう)。効果に限りがある反面、やがて元に戻ってしまう治療なので後遺症を残す可能性の少ない、何度も繰り返し行うことができる比較的安全な治療でもあります。実はこの薬剤は(濃度は薄いのですが)美容外科で行うケミカルピーリングでも用いられることがあります。古くなった角質層を変性させてはがれ落ちるように促す効果があるからです。